労働保険徴収法 ・ 第1章 徴収法の役割と基本の言葉
1-1労災保険と雇用保険の保険料をまとめて集める仕組み第1条
この法律は、労働保険の事業の効率的な運営を図るため、労働保険の保険関係の成立及び消滅、労働保険料の納付の手続、労働保険事務組合等に関し必要な事項を定めるものとする。
ポテ徴収法の目的って、やっぱり「労働者の福祉の増進」ですよね!
ロウ先生目的条文にその言葉はありません。ゴールは「労働保険の事業の効率的な運営」です。徴収法は保険料の集め方などを決める手続の法律です。
ポテえっ、そうなの!?じゃあ給付の中身はどこで決めるの?
ロウ先生労災保険法と雇用保険法です。「労働保険」は労災保険と雇用保険をあわせた呼び名で、徴収法のもとでは保険料を1枚の申告書でまとめて納めます。
ポテなるほど!おにぎりとお茶をレジ1回で払う方式か〜。
一言でいえば、徴収法は「二つの保険のお金集めを一本にまとめる法律」です。給付の中身は労災保険法と雇用保険法が決め、保険料の集め方はこの法律が引き受けます。
具体例で考える
従業員20人の印刷会社「みどり印刷」を思い浮かべてください。社員がけがをすれば労災保険、辞めれば雇用保険の出番です。もし二つの保険の届出や保険料の支払いが別々だったら、総務担当の田中さんは同じような書類を二度作ることになります。
徴収法のもとでは、みどり印刷は二つの保険を「労働保険」というひとまとまりとして扱います。保険料も1枚の申告書でまとめて計算し、まとめて納めます。会社も役所も手間が半分近くで済む、というのがこの法律のねらいです。
いつ、なぜできたか
- 徴収法が施行されたのは昭和47年です。それまでは労災と雇用(当時は失業保険)で、保険料の徴収がばらばらでした。
- 保険料を集めるには、まず「どの事業が加入しているか」を確定させる適用の事務が必要です。徴収法はこの適用の事務も含めて一元的に処理し、政府と事業主の双方の事務を合理化・簡素化しました。
- 「労働保険」は労災保険と雇用保険をあわせた呼び名です。原則として二つの保険料は切り離せない一体のものとして扱われます(例外は1-3で学ぶ二元適用事業)。
目的条文の4つのキーワードと章の対応
| 条文の言葉 | 中身 | 主に学ぶ章 |
|---|---|---|
| 効率的な運営 | この法律が目指すゴール | 全体 |
| 保険関係の成立及び消滅 | いつ加入し、いつ外れるか | 第2章 |
| 労働保険料の納付の手続 | 保険料の計算・申告・納付・精算 | 第4章〜第9章、第11章 |
| 労働保険事務組合等 | 中小事業主に代わって手続する団体 | 第10章 |
ひっかけ注意目的条文に「労働者の福祉の増進」や「保険給付」といった言葉は出てきません。徴収法はあくまで手続の法律で、ゴールは「効率的な運営」です。キーワードの入れ替えを問う問題がR2の択一で出ています。
暗記「効率よく、始まりと終わり、納め方、事務組合」。ゴール1つ+中身3つの組み合わせで覚えます。
覚え方「お弁当箱1つに、おかず3品」……目的条文は、ゴールが「労働保険の事業の効率的な運営」の1つ、中身が「保険関係の成立及び消滅」「労働保険料の納付の手続」「労働保険事務組合等」の3つ(1条)。「労働者の福祉の増進」「保険給付」という言葉は出てこない。
- ゴール:労働保険の事業の効率的な運営
- 保険関係の成立及び消滅
- 労働保険料の納付の手続
- 労働保険事務組合等
- 労働者の福祉の増進
- 保険給付

ポテお弁当箱1つに、おかず3品!