横断まとめ ・ 第1章 加入と届出 ― 誰が入り、いつまでに何を出すか
1-1被保険者になる人と年齢の要件各法の適用の規定
ポテ会社員なら、厚生年金も健康保険も同じ年齢まで入れるんですよね?
ロウ先生厚生年金は「適用事業所に使用される70歳未満の人」です。70歳に達した日、つまり誕生日の前日に資格を失います。
ポテえっ、じゃあ健康保険も70歳で卒業!?
ロウ先生健康保険は、75歳以上などで後期高齢者医療の被保険者になる人を外しています。制度ごとに年齢の区切りが違うんです。
ポテなるほど!おやつの「対象年齢」も、袋ごとに確かめなきゃいけないんだね!
この節の表は、それぞれの制度に「誰が、何歳から何歳まで」加入するかを横に並べたものです。働く人の保険(雇用・健保・厚年・船保)は「どこで使用されているか」から入り、住む人の保険(国年の第1号・国保・後期高齢者医療・介護)は「どこに住所があるか」から入ります。
違いがいちばんはっきり出るのは年齢です。厚年は70歳未満、国年の第1号と第3号は20歳以上60歳未満、介護の第2号は40歳以上65歳未満、後期高齢者医療は75歳以上と、区切りがばらばらです。一方で、条件に当てはまれば本人の希望に関係なく加入する(強制加入)のが基本で、例外は後期高齢者医療の65歳以上75歳未満の人です。この人たちは本人の申請と広域連合の認定があってはじめて加入します。
表は「年齢の要件」の列で区切りを確かめ、「補足」の列で例外(65歳以上の国年の第2号、75歳以上の船員など)を見てください。労災保険は、労働者を使う事業が適用事業になり、パートやアルバイトも含めて働く人が対象になるしくみなので(労災 1-2)、この表には入れていません。
| 科目 | 区分 | 加入する人 | 年齢の要件 | 補足 | テキスト |
|---|---|---|---|---|---|
| 雇用 | 被保険者 | 適用事業に雇用される労働者(第6条の適用除外に当たる人を除く) | 65歳以上も加入し、高年齢被保険者になる | 本人の希望は関係ない。65歳前から雇われている人は65歳に達した日(誕生日の前日)から高年齢被保険者。短期雇用特例・日雇労働の被保険者は65歳以上でもそのまま | 雇用 2-2・雇用 2-6 |
| 健保 | 被保険者 | 適用事業所に使用される人 | 後期高齢者医療の被保険者等(75歳以上の人など)は加入しない | 国籍も本人の希望も関係ない | 健保 2-5 |
| 厚年 | 当然被保険者 | 適用事業所に使用される人 | 70歳未満 | 国籍・住所・本人の希望を問わない。70歳に達した日(誕生日の前日)に資格を失う | 厚年 2-5 |
| 国年 | 第1号 | 日本国内に住所がある人で、第2号・第3号に当たらない人(自営業・学生・無職など) | 20歳以上60歳未満 | 国籍の条件はない。厚年法の老齢給付等を受けられる人などは除く | 国年 2-1 |
| 国年 | 第2号 | 厚生年金保険の被保険者 | 問わない(65歳以上は老齢・退職の年金の受給権がない人だけ) | 住んでいる場所も問わない | 国年 2-1 |
| 国年 | 第3号 | 第2号に主に養われている配偶者(被扶養配偶者) | 20歳以上60歳未満 | 原則として国内に住所があること(海外留学の学生などは例外) | 国年 2-1 |
| 船保 | 被保険者 | 船員として船舶所有者に使用される人(予備船員を含む) | 75歳以上などでも、船員として使用されれば被保険者 | その場合、職務外の病気・けがの医療は後期高齢者医療が受け持つ | 社一 12-5 |
| 国保 | 被保険者 | 都道府県の区域内に住所がある人 | 問わない | 国籍も問わない。申込みは要らない | 社一 3-8 |
| 後期 | 被保険者 | 広域連合の区域内に住所がある人 | 75歳以上/65歳以上75歳未満で広域連合の障害認定を受けた人 | 65〜74歳の人は申請と認定が必要。75歳の到達は誕生日の当日 | 社一 5-1 |
| 介護 | 第1号 | 市町村の区域内に住所がある人 | 65歳以上 | 医療保険に入っているかを問わない。国籍も問わない | 社一 6-6 |
| 介護 | 第2号 | 市町村の区域内に住所がある医療保険加入者(被扶養者を含む) | 40歳以上65歳未満 | 医療保険に入っていない人は第2号にならない | 社一 6-6 |
違いのポイント
- 年齢の上限があるのは、厚年(70歳未満)、国年の第1号・第3号(60歳未満)、介護の第2号(65歳未満)です。
- 国年の第2号には年齢の要件がなく、高校を出てすぐ就職した18歳でも第2号です。ただし65歳以上は、老齢・退職の年金の受給権がない人に限られます。
- 健保は75歳以上などの後期高齢者医療の被保険者等を外しますが、船員保険は75歳以上でも船員として使用されれば被保険者です。
- 65歳を過ぎると、雇用では高年齢被保険者として加入が続き、介護では第1号被保険者になります。
- 医療保険への加入が要件になるのは、介護の第2号だけです。
ひっかけ注意「厚生年金も健康保険も、会社に勤めていれば75歳になるまで加入する」は誤りです。厚年は70歳未満の人だけで、健保は後期高齢者医療の被保険者等(75歳以上の人など)を外しています。また「医療保険に入っていない65歳以上の人は介護保険の被保険者にならない」も誤りです。医療保険が要件になるのは40歳以上65歳未満の第2号だけです。
暗記厚年=適用事業所+70歳未満。国年=第1号・第3号は20歳以上60歳未満、第2号は年齢不問(65歳以上は条件つき)。介護=第1号は65歳以上、第2号は40〜64歳の医療保険加入者。後期=75歳以上(65〜74歳は障害認定)。
覚え方「年齢すごろく:20でスタート、40で介護のマス、60で1号・3号ゴール、65で介護1号、70で厚年ゴール、75で後期へワープ」……国年の第1号・第3号は20歳以上60歳未満。介護保険は40歳から64歳までが医療保険加入者に限った第2号、65歳以上が第1号。厚年は70歳未満。75歳以上は後期高齢者医療の被保険者になる。

ポテすごろくのマスを順に進むと覚えやすいね!