LaughStudy社労士 テキスト+問題集アプリで読む

労働安全衛生法 ・ 第1章 安衛法の全体像と登場人物

1-3労働者・事業者の意味と事業場の単位第2条第2号・第3号

労働者 労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。
事業者 事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。

ポテ安衛法の「事業者」って、うちのペン社長のことですよね?

ロウ先生会社なら、法人そのものが事業者です。社長や工場長といった個人ではありません。

ポテえっ、そうなの!?労基法の「使用者」と同じじゃないんだ。

ロウ先生使用者は社長・部長・現場の課長なども含みえますが、事業者は事業の主体、つまり利益が帰属する者だけです。

ポテなるほど!たい焼き会社なら、焼いてる店長さんじゃなくて会社そのものが事業者なのか〜。

安衛法の義務の大半は「事業者」に、保護は「労働者」に向けられています。この2語の意味がずれると、後の章の理解がすべてずれます。

守られる人 ― 労働者

労基法9条の労働者と同じ考え方です。つまり、職業の種類を問わず、事業や事務所に使用されて賃金を受け取る人を指します。正社員かパートかは関係ありません。

ただし、次の人は定義から外れます。

このほか、船員法の適用を受ける船員と国家公務員(行政執行法人の職員を除く)には、安衛法そのものが適用されません。適用除外の全体は第12章(12-2)で整理します。

フリーランス法の特定受託事業者(いわゆるフリーランス)も、安衛法の労働者には含まれません(2条2号)。労働者以外の作業従事者は、労働者とは別の規定で守られます(1-6、第4章)。

義務を負う人 ― 事業者

事業者とは、事業を営む主体そのものです。会社なら法人そのもの、個人商店なら店主個人が事業者です。社長や工場長といった「人」ではありません。

安衛法の「事業者」労基法の「使用者」
誰を指すか事業の主体(利益が帰属する者)だけ事業主に加え、経営担当者や、労働者に関する事項について事業主のために行為するすべての者
株式会社の場合会社(法人)会社のほか、社長・部長・現場の課長なども含みうる
ねらい安全衛生の責任を事業の主体に正面から負わせる現場で指示を出す人にも労基法の義務を守らせる

事業場の単位と業種の決め方

安衛法は「事業場」ごとに業種と人数を見て、管理者の選任などを決めます。単位の考え方は労基法と同じです〔昭和47年発基91号〕。

業種は、事業場ごとにその業態を見て決めます。経営や人事などの管理事務だけを行う本社・支店は、傘下の工場などの業種に引きずられません〔昭和47年発基91号〕。

具体例で考える

鉄鋼メーカー「北浜製鋼株式会社」は、A市に製鉄所(従業員600人)、東京に本社(管理部門のみ120人)を置いています。

業種が違えば、第2章で学ぶ安全管理者を置く必要があるかどうかも変わります。

ひっかけ注意建設現場の一人親方は、労災保険に特別加入していても安衛法上の労働者ではありません。元請との関係で労働者とみなす規定もありません。なお令和8年4月1日施行の改正で、一人親方など労働者以外の作業従事者を守る規定が整備されましたが(1-6、第4章)、労働者の定義そのものは変わっていません。

暗記労働者は「労基法9条と同じ。同居の親族のみの事業と家事使用人は除く」。事業者は「法人なら法人そのもの」。本社の業種は傘下の工場と無関係。

覚え方「親(しん)の家事は、安衛法の輪の外」……労働者は労基法9条の労働者と同じだが、同居の親族のみを使用する事業・事務所で働く人と、家事使用人は除かれる。事業者は事業を行う者で労働者を使用するもの(法人なら法人そのもの)。本社の業種は傘下の工場の業種に引きずられない(2条2号・3号)。

安衛法の「労働者」に入る?
  • ○労基法9条の労働者
  • ×同居の親族のみを使用する事業・事務所で働く人
  • ×家事使用人
アプリで読む登録なしで始められる・第1章まで無料