厚生年金保険法 ・ 第1章 会社員と公務員をひとつにした厚生年金
1-4運営の責任者は政府第2条
第二条 厚生年金保険は、政府が、管掌する。
ポテ公務員の分は共済組合が管掌してるんだから、厚生年金の管掌者は何人もいるんですよね?
ロウ先生管掌するのは「政府」だけです。共済組合などは、事務を受け持つ「実施機関」という立場です。
ポテお散歩コースの持ち主は1人で、歩く係が何人もいる感じか!
ロウ先生その理解で大丈夫です。責任者は1人、窓口は複数です。
「管掌(かんしょう)」とは、その保険を運営し、最終的な責任を負うことです。第2条はたった一文で、厚生年金保険の責任者は政府だと決めています。
なぜ政府なのか
年金は、何十年も保険料を払い、さらに何十年も受け取る長い約束です。途中で運営者がいなくなっては困ります。そこで、公的年金としての最後の責任を国が持つことを、条文の冒頭ではっきりさせています。
「管掌する人」と「事務をする人」は別
| 役割 | だれが | どこで学ぶ |
|---|---|---|
| 管掌(運営の責任) | 政府 | この節 |
| 実施機関(種別ごとの事務) | 厚生労働大臣、国家公務員共済組合・地方公務員共済組合などの共済組合等、日本私立学校振興・共済事業団 | 1-5 |
| 実際の窓口業務の多く | 日本年金機構(厚生労働大臣から権限の委任や事務の委託を受ける) | 15-8 |
健康保険とくらべると
健康保険では、保険者が全国健康保険協会と健康保険組合の2つに分かれています。厚生年金には、健康保険組合のような別の保険者はなく、政府が一手に管掌します。
具体例で考える
市役所で働くEさんは地方公務員共済組合の組合員で、厚生年金の第3号厚生年金被保険者です。Eさんの記録の管理や年金の決定は共済組合が行いますが、それは実施機関としての仕事です。Eさんが加入している厚生年金保険そのものを管掌しているのは、あくまで政府です。
ポイント「だれが責任者か」と聞かれたら政府、「だれが事務をするか」と聞かれたら被保険者の種別に応じた実施機関、と問いの言葉を見分けます。
ひっかけ注意「厚生年金保険は、政府及び実施機関がそれぞれ管掌する」は誤りです。管掌者は政府だけで、実施機関は管掌者ではありません。
暗記管掌=政府(1人だけ)。事務=実施機関(種別ごとに4つ)。
覚え方「責任者はひとり、窓口はよっつ」……管掌するのは政府だけ。事務は種別ごとの実施機関が受け持つ(第2条・第2条の5)。
- 政府だけ
- 厚生労働大臣
- 国家公務員共済組合等
- 地方公務員共済組合等
- 日本私立学校振興・共済事業団