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労働基準法 ・ 第10章 年少者と妊産婦等の保護

10-1働き始められる年齢第56条

① 使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない。
② 前項の規定にかかわらず、別表第一第一号から第五号までに掲げる事業以外の事業に係る職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、その労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受けて、満13歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができる。映画の製作又は演劇の事業については、満13歳に満たない児童についても、同様とする。

ポテ15歳の誕生日が来たら、次の日からバイトで雇ってもらえますよね?

ロウ先生線を引くのは誕生日ではありません。15歳になって最初の3月31日が終わるまでは、原則として使えません。

ポテじゃあ13歳のいとこは、何もできないの?

ロウ先生工業的でない軽い仕事なら、署長の許可を受けて授業のない時間に限り働けます。13歳未満は映画・演劇だけです。

ポテなるほど!合図は誕生日のケーキじゃなくて、春の卒業シーズンなんですね!

このルールの狙いはひとことで言えば「義務教育のあいだは学業を優先させる」ことです。子どもを働き手として当てにする使い方を、年齢で線を引いて止めています。

線が引かれるのはどこか

基準は誕生日そのものではありません。15歳の誕生日を迎えたあと、最初にやってくる3月31日が終わるまで、が使用禁止の期間です。ほぼ中学校を卒業する時期と重なります。

たとえば2012年6月10日生まれのAさんは、2027年6月10日に15歳になります。その後の最初の3月31日は2028年3月31日です。ですから、Aさんを雇って働かせられるのは原則として2028年4月1日からになります。誕生日の翌日に雇えるわけではありません。

許可があれば認められる2つのケース

年齢認められる仕事共通の条件
13歳以上(15歳年度末まで)工業的な事業以外の職業で、健康・福祉に害がなく、軽い作業のもの所轄の労働基準監督署長の許可を得ること
学校の授業がない時間に限ること
13歳未満映画の製作・演劇の事業(子役など)に限る。仕事の中身の条件は13歳以上と同じ

ここでいう「工業的な事業」は、別表第1の1号〜5号、つまり製造、鉱業、建設、運送、貨物の取扱いです。これらの現場では、たとえ軽い手伝いであっても許可は出ません。

工業的でない事業でも、許可の対象から外れる業務があります(年少則9条)。サーカスのような曲馬・軽業を客に見せる業務、家々を回ったり路上で歌や芸を披露したりする業務、旅館・料理店・飲食店・娯楽場での業務、エレベーターの運転業務などです。

許可を取る流れ

  1. 使用者が許可申請書を所轄の労働基準監督署長に出します。添付するのは、子どもの年齢を証明する書面、学業に支障がないという学校長の証明書、親権者か後見人の同意書の3点です(年少則1条)。
  2. 署長は、子どもが住む地域を受け持つ監督署長の意見を聞いたうえで、許すかどうかを決めます。結果は使用者に知らされ、許可しないときは子ども本人にも知らされます(年少則2条)。

行政解釈

ひっかけ注意「戸籍証明書などの書類を職場に置いておけば児童を使える」という形の選択肢は誤りです。使えるかどうかを決めるのは署長の許可です。書類の備付け(57条)は、許可を受けた後に守るべき別の義務にすぎません。

暗記区切りは「13歳」と「15歳になって最初の3月31日」の2本。13歳未満は映画・演劇だけ。どの年齢でも「署長の許可」と「授業時間の外」はセットです。

覚え方「ひとみ(13)ちゃんは許可つきで、いちご(15)の年度末まではおあずけ」……児童は、満15歳になって最初の3月31日が終わるまで原則として使用できない(56条1項)。13歳以上は、工業的事業以外の健康・福祉に害のない軽い仕事に限り、署長の許可を受けて修学時間外に使える。13歳未満は映画の製作・演劇の事業だけ(56条2項)。

働き始められる年齢
13歳未満映画の製作・演劇の事業だけ(許可・修学時間外)
満13歳
13歳以上〜15歳の年度末工業的事業以外の軽い仕事(許可・修学時間外)
15歳後の最初の3月31日
その後原則として使用できる

ポテ合図は誕生日じゃなくて春!

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