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労働基準法 ・ 第10章 年少者と妊産婦等の保護

10-9妊産婦などに禁止される危険・有害な業務第64条の3

① 使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。
② 前項の規定は、同項に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、厚生労働省令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。

ポテ産後の人も、高さ5m以上の棚での作業は禁止ですよね?

ロウ先生高さ5m以上の場所や深さ5m以上の地穴での業務は、妊婦だけが禁止です。産婦は申し出ても対象になりません。

ポテじゃあ妊産婦じゃない女性に禁止されるのは?

ロウ先生一定以上の重量物を扱う業務と、鉛や水銀などの有害物のガス・蒸気・粉じんが出る場所の業務の2つです。

ポテなるほど!全員NGなのは「重い」と「けむい」の2品だけなんですね!

お腹の赤ちゃんや、産後の体と授乳を守るためのルールです。第1項は「妊産婦」(妊娠中の女性と、出産後1年以内の女性)を対象にしています。第2項は、そのうち妊娠・出産する機能そのものを傷つけるおそれがある業務について、妊産婦でない女性にも同じ制限を広げられる、という仕組みです。

ことばの確認

具体的にどの業務がダメなのかは、女性労働基準規則(女性則)の2条・3条に24の業務が並んでいます。全部を丸暗記するより、「誰まで禁止が及ぶか」で4つのグループに分けると頭に入りやすくなります。

禁止の広さで4グループに分ける

グループ主な業務妊婦産婦妊産婦以外の女性
A 女性全員に禁止一定以上の重さの重量物を扱う業務/鉛・水銀・クロム・砒素・黄リン・弗素・塩素・シアン化水素・アニリンなどの有害物のガス・蒸気・粉じんが出る場所での業務禁止禁止禁止
B 妊産婦に禁止さく岩機・鋲打機など、体に強い振動を与える機械器具を使う業務禁止禁止可
C 妊婦にだけ禁止土砂崩れのおそれがある場所・深さ5m以上の地穴での業務/高さ5m以上で墜落のおそれがある場所での業務禁止可可
D 妊婦は禁止、産婦は申出で禁止つり上げ荷重5t以上のクレーン・デリック、制限荷重5t以上の揚貨装置の運転/動力で動く土木建築用機械・船舶荷扱用機械の運転/ボイラーの取扱い・溶接、玉掛け、足場の組立て、多量の高熱物体・低温物体の取扱い、著しく暑い・寒い場所、異常気圧下の業務など、A〜C以外の業務禁止申し出たら禁止可

表の見方のコツは、「妊婦の列はすべて禁止」から出発することです。産婦になると多くが「申し出たら禁止」に緩み、妊産婦以外の女性はグループAの2種類だけが残ります。このAこそ、第2項によって妊娠・出産の機能に有害だとして全女性に広げられた業務です。

重量物の重さの基準(女性則2条1項1号)

グループAの重量物は、年齢と作業の仕方で線引きが変わります。次の重さ「以上」を扱う業務が禁止です。

年齢ときどき持つ(断続作業)持ち続ける(継続作業)
16歳未満12kg8kg
16歳以上18歳未満25kg15kg
18歳以上30kg20kg

具体例で考える

物流会社Eロジで働く3人のケースです。

ひっかけ注意振動業務(さく岩機など)は産婦にも禁止ですが、妊産婦以外の女性には禁止されていません。高所(5m以上)と地穴(深さ5m以上)の業務は妊婦だけが禁止で、産婦は申出をしても禁止の対象になりません。5t以上のクレーンや土木建築用機械の運転は「産婦は申し出たら禁止」です。グループを取り違えさせる問題が定番です。

暗記全女性に禁止は「重いもの」と「有害物の出る場所」の2つだけ。18歳以上の重量物は「断続30・継続20」。罰則は第119条(6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)。

覚え方「ときどきサーティ(30)、ずっとトゥエンティ(20)」……18歳以上の女性に禁止される重量物は、断続作業で30kg以上、継続作業で20kg以上(女性則2条1項1号)。重量物と有害物の出る場所の業務は、妊産婦以外の女性にも禁止される(64条の3第2項)。

18歳以上の女性に禁止される重量物
30kg以上ときどき持つ(断続作業)
20kg以上持ち続ける(継続作業)

ポテときどきサーティ、ずっとトゥエンティ!

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