労働基準法 ・ 第13章 寄宿舎・監督・書類・罰則
13-6書類を何年保存するか第109条
【109条】使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を5年間保存しなければならない。
【附則143条1項】第109条の規定の適用については、当分の間、同条中「5年間」とあるのは、「3年間」とする。
ポテ賃金台帳は、作った日から3年とっておけばいいんですよね?
ロウ先生賃金台帳の起算日は、最後に記入した日です。賃金の支払期日のほうが後なら、支払期日から数えます。
ポテあれ、保存期間は5年じゃなかったでしたっけ?
ロウ先生本則は5年ですが、経過措置で当分の間は3年です。
ポテなるほど!台帳のタイマーは、作った日じゃなくて最後に書いた日からスタートなんですね!
帳簿を作っても、すぐに捨ててしまっては意味がありません。あとで賃金の未払いや解雇をめぐる争いが起きたとき、証拠として使えるように、一定の期間とっておくことを会社に義務づけたのが109条です。
何年とっておくか
本則は5年です。ただし経過措置で、当分の間は3年とされています(附則143条1項)。試験では「5年(当分の間3年)」をセットで覚えます。
保存の対象は、労働者名簿と賃金台帳のほか、雇入れ・解雇・災害補償・賃金など、労働関係の重要な書類全般です。出勤簿、タイムカード、36協定の控えなどもここに入ります。違反すると30万円以下の罰金です(120条)。
いつから数えるか(労基則56条)
試験でよく問われるのは、何年かよりも「どの日から数えるか」です。書類ごとに起算日が決まっています。
| 書類 | 数え始める日 |
|---|---|
| 労働者名簿 | 労働者が死亡・退職・解雇された日 |
| 賃金台帳 | 最後に記入した日 |
| 雇入れ・退職に関する書類 | 労働者が退職・死亡した日 |
| 災害補償に関する書類 | 災害補償を終えた日 |
| 賃金その他の重要な書類(出勤簿・タイムカードなど) | その書類が完結した日 |
もう一つ例外があります。賃金台帳や、賃金に関わる重要書類については、その記録に関わる賃金の支払期日のほうが表の日より後になる場合、支払期日から数えます。締め日と支払日がずれている会社では、こちらが起算日になるのがふつうです。
具体例で考える
印刷会社のJ社は、給与を「毎月15日締め・当月25日払い」にしています。6月16日から7月15日までのタイムカードを考えてみます。
記録自体は7月15日の締めで完結します。しかし、その分の給料を払うのは7月25日です。支払期日のほうが後なので、7月25日から3年間とっておきます。
同じJ社で、2025年3月31日に退職した社員Kさんの労働者名簿は、退職日の2025年3月31日から3年間の保存が必要です。在職中は数え始めない、という点もあわせて押さえてください。
ひっかけ注意賃金台帳の起算日は「最後に記入した日」です。「作成した日」や「その労働者が退職した日」とする選択肢は誤りです。労働者名簿の起算日と取り違えないようにしましょう。
ポイント「5年(当分の間3年)」という形は、109条のほかに、付加金の請求期間(114条)と賃金請求権の時効(115条)にも出てきます。3つまとめて覚えると効率的です。
暗記保存=5年(当分の間3年)。名簿=退職・死亡・解雇の日、台帳=最後の記入日、災害補償=補償を終えた日、その他=完結の日。賃金の支払期日のほうが遅ければ支払期日から。
覚え方「ご(5)めん、当分さん(3)年で」……労働者名簿・賃金台帳・雇入れや解雇・災害補償・賃金など労働関係の重要な書類は5年間保存、ただし当分の間は3年間(109条・附則143条1項)。起算日は、名簿=退職・死亡・解雇の日、台帳=最後の記入日、災害補償=補償を終えた日、その他=完結の日。賃金の支払期日のほうが遅ければ支払期日から(労基則56条)。

ポテごめん、当分さん年で!