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労働基準法 ・ 第4章 賃金の支払い方 ― 支払のルールと生活の保障

4-4出来高払制で保障すべき給与第27条

歩合だけで給料が決まる働き方では、どれだけ長く働いても、売れなかった月や仕事が回ってこなかった月は手取りが極端に減ってしまいます。27条は、そうした人にも「働いた時間に見合う最低限の額」を約束させるための規定です。

出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。

ポテ出来高払いの保障給って、休業手当と同じで平均賃金の60%以上と決まってるんですよね?

ロウ先生27条には割合は書かれていません。60%程度は、行政解釈が示す望ましい目安にすぎません。

ポテえっ、そうなの!?じゃあ休んだ日も、保障給はもらえますか?

ロウ先生保障給は、働いた時間に応じて払う最低額なので、就業しなかった日には払う必要がありません。

ポテなるほど!「休んだ日の保障」は26条、「働いた時間の保障」は27条。右の前足と左の前足に分けて覚えておきます!

ことばの確認

具体例で考える

G運送は、配達1件ごとに300円を払う完全歩合制でドライバーを雇っています。ある日、システム障害で荷物が少なく、ドライバーのHさんは8時間勤務して配達は10件、歩合は3,000円にとどまりました。

G運送が「1時間あたり800円」を保障給と定めていれば、Hさんには8時間×800円=6,400円が払われます。成果が少なくても、拘束された時間ぶんの最低線は守られるわけです。なお、保障給と最低賃金は別の制度なので、最低賃金法の基準も別に満たしている必要があります(→4-5)。

行政解釈

休業手当と並べてみる

26条 休業手当27条 保障給
場面会社の事情で働けなかった働いたが成果が上がらなかった
額平均賃金の60%以上(条文で明記)「一定額」とだけ規定。60%程度は通達上の目安
基準休業した日数働いた時間

ひっかけ注意「27条により、出来高払制の保障給は平均賃金の100分の60以上でなければならない」は誤りです。条文に割合は書かれていません。6割は行政解釈が示す望ましい水準にすぎず、法律上の数字として6割が定められているのは26条だけです。

ポイント「休んだ日の保障」が26条、「働いた時間の保障」が27条。働いたかどうかで使い分けます。

覚え方「歩合(ぶあい)でも、時間には無愛想(ぶあいそう)にしない」……出来高払制その他の請負制で使う労働者には、労働時間に応じた一定額の賃金(保障給)を保障する(27条)。条文に割合はなく、平均賃金の100分の60程度は通達上の望ましい目安。労働者が就業しなかった日には払う必要がない。

休業手当と保障給
26条 休業手当
  • 会社の事情で働けなかった
  • 平均賃金の60%以上(条文で明記)
  • 休業した日数が基準
27条 保障給
  • 働いたが成果が上がらなかった
  • 「一定額」とだけ規定(60%程度は通達上の目安)
  • 働いた時間が基準
  • 就業しなかった日は不要

ポテ歩合でも、時間には無愛想にしない!

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