労働基準法 ・ 第5章 働く時間の原則 ― 労働時間・休憩・休日・時間外労働
5-2週40時間・1日8時間と週44時間の特例第32条・第40条
使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。
ペン社長いいこと思いついたぞ!夜勤で日付をまたげば、火曜と水曜に分けて数えられる。これなら8時間を超えないぞ!
ロウ先生日付をまたいで続けて働いたときは、全体を1回の勤務とみて、始業した日の労働として数えます。
ポテじゃあ火曜の午後3時から水曜の午前2時まで、休憩1時間なら……
ロウ先生10時間すべてが火曜日の分です。8時間を超えた2時間が法定時間外の労働になります。
ペン社長ロールケーキみたいに、好きなところで切り分けるわけにはいかんのか!
働きすぎから体と生活を守るため、法律は時間の天井を2つ置いています。週の天井が40時間、日の天井が8時間です。どちらか一方でも超えれば、その部分は法定時間外の労働になります。
「1週間」と「1日」の数え方〔昭和63年基発1号〕
- 1週間は、就業規則などで起算の曜日を決めていればそれに従います。「金曜始まり」でも構いません。何も決めていなければ、日曜日から土曜日までの7日間です。
- 1日は、原則として午前0時から夜12時までのカレンダー上の1日です。
- 夜勤などで日付をまたいで働き続けたときは、全体を1回の勤務とみて、始業した日の労働として数えます。
具体例で考える
B社の倉庫で働くCさんは、火曜日の午後3時に始業し、休憩1時間をはさんで水曜日の午前2時まで働きました。日付は変わっていますが、この10時間の労働はすべて火曜日の分です。火曜日の8時間を超えた2時間が、法定時間外の労働になります。
上限が変わる2つのケース
| 対象 | 週の上限 | 日の上限 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 特例措置対象事業場(常時10人未満の商業、理容業、映画・演劇業(映画の製作の事業は除く)、保健衛生業、接客娯楽業) | 44時間 | 8時間 | 40条、労基則25条の2第1項 |
| 労働基準監督署長の許可を受けて使う児童(満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わるまでの者) | 修学時間と合わせて40時間 | 修学時間と合わせて7時間 | 60条2項 |
特例措置は、小さな店や診療所のように、営業時間に合わせて人を置かざるを得ない業種への配慮です。1日8時間の天井は変わらない点に気をつけてください。
暗記週44時間の5業種は「商・理・映・保・接」と頭文字で押さえます。条件は「常時10人未満」で、10人ちょうどは対象外です。
覚え方「小さなお店には週4時間のおまけ、1日の8時間にはおまけなし」……常時10人未満の商業、理容業、映画・演劇業(映画の製作の事業は除く)、保健衛生業、接客娯楽業は週44時間まで。1日8時間の上限は変わらない(40条)。

ロウ先生おまけがつくのは週だけです
試験ではこう問われる
ひっかけ注意特例措置の事業場でも、18歳未満の年少者には週44時間は使えません。週40時間が上限です。
ひっかけ注意特例措置の事業場が、1年単位の変形労働時間制、1週間単位の非定型的変形労働時間制、清算期間が1か月を超えるフレックスタイム制を使う場合は、週44時間ではなく週40時間を前提に組みます。1か月単位の変形労働時間制や清算期間1か月以内のフレックスタイム制なら44時間のままです。