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労働基準法 ・ 第7章 柔軟な働き方の制度 ― 変形労働時間制・フレックス・みなし労働時間

7-5小規模な接客業などの1週間単位の方式第32条の5

① 使用者は、日ごとの業務に著しい繁閑の差が生ずることが多く、かつ、これを予測した上で就業規則その他これに準ずるものにより各日の労働時間を特定することが困難であると認められる厚生労働省令で定める事業であつて、常時使用する労働者の数が厚生労働省令で定める数未満のものに従事する労働者については、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、第三十二条第二項の規定にかかわらず、一日について十時間まで労働させることができる。
② 使用者は、前項の規定により労働者に労働させる場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働させる一週間の各日の労働時間を、あらかじめ、当該労働者に通知しなければならない。
③ 第三十二条の二第二項の規定は、第一項の協定について準用する。

ペン社長いいこと思いついたぞ!うちの居酒屋は従業員40人。1週間単位の方式で、宴会の日は当日の朝に「今日は10時間」と決めよう!

ロウ先生この方式が使えるのは、小売業・旅館・料理店・飲食店で、常時30人未満の事業場だけです。それに各日の時間は、週が始まる前に書面で知らせます。

ポテ急に変えたくなったら、どうするんですか?

ロウ先生緊急でやむを得ない事情があれば、変える日の前日までに書面で知らせて変更できます。当日の変更は認められません。

ペン社長人数も手順もアウトか……仕込みからやり直しだな!

天気や団体予約しだいで客足が大きく変わる小さな飲食店や旅館では、来週のどの日が忙しいかを1か月前に決めておくことができません。この方式は、そうした職場に限って、週の合計を40時間に抑えることを条件に、前の週のうちに日ごとの時間を割り振り、1日10時間まで働かせることを認めたものです〔昭和63年基発1号〕。

使える職場の条件

次の3つすべてを満たす必要があります(労基則12条の5)。

  1. 事業の種類が、小売業、旅館、料理店、飲食店のいずれかであること
  2. 常時使用する労働者が30人未満であること
  3. 労使協定を結び、労働基準監督署長に届け出ること

業種と規模を絞っているのは、この方式だけです。1か月以内・1年以内の方式やフレックスタイム制には、こうした限定はありません。

効果と手続

行政解釈:急な変更

〔昭和63年基発1号〕によると、緊急でやむを得ない事情があれば、いったん通知した時間を変えることができます。その場合は、変更する日の前日までに、書面で本人に知らせなければなりません。当日になってからの変更は認められません。

具体例で考える

従業員12人の和食店Jは、金曜に宴会予約が3件入ったことを水曜に知りました。翌週の日曜〜土曜について、金曜10時間、土曜8時間、月曜を休み、残る4日を各5.5時間とし、週合計40時間に収めて木曜までに書面で通知しました。これなら金曜の10時間は時間外になりません。もし金曜の当日に「今日は11時間」と伸ばせば、10時間を超えた分は時間外です。

前の週書面で各日を通知対象の1週間(合計40時間以内)1日は10時間まで急な変更は前日までに書面で
割り振りは週が始まる前に書面で。緊急時の変更も、前日までの書面通知が必要。

年少者と配慮義務

ひっかけ注意「特例対象事業なら週44時間の範囲で1週間単位の方式を使える」は誤りです。この方式の週の上限は、特例事業でも40時間です。

ポイント「何業か」「何人か」「協定か」の3点セットで出題されます。卸売業や病院、30人ちょうどの事業場は対象外です。

暗記小売・旅館・料理店・飲食店/30人未満/1日10時間・週40時間/前週までに書面通知。

覚え方「天気しだいの“店・宿・料理・食事”、30人未満なら1日10時間まで」……小売業・旅館・料理店・飲食店で常時30人未満の事業場は、労使協定を結んで届け出れば、週40時間以内で1日10時間まで働かせられる。各日の時間は週が始まる前に書面で通知する(32条の5、労基則12条の5)。

1週間単位の方式の数字
30人未満常時使用する労働者(小売・旅館・料理店・飲食店)
10時間まで1日の労働時間
40時間以内1週の合計(特例事業でも)
前週まで各日の時間を書面で通知

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